2025.06.17

【徹底解説】面接で「貴社」「御社」の正しい使い分け方 |面接官の言う「当社」「弊社」の違いも解説!

就職活動において、面接は最も重要な場面の一つです。

その中で、言葉遣いは印象を大きく左右する要素となります。

特に、企業を指す言葉である「貴社」「御社」「当社」「弊社」の使い分けは、ビジネスマナーの基本でありながら、多くの就活生が戸惑う点でもあります。

これらの言葉は、単なる呼称以上の意味を持ちます。

適切に使用することで、相手への敬意や自社への謙遜を表現できる一方、誤った使用は相手に不快感を与えたり、自身の印象を損なったりする可能性があります。

そのため、面接での言葉遣いを磨くことは、就活成功への重要なステップと言えるでしょう。

本記事では、「貴社」「御社」の正しい使い分け方をはじめ、面接官が使う「当社」「弊社」の意味や使用場面についても詳しく解説します。

さらに、業界別の言葉遣いの特徴や、よくある間違いも紹介します。

これらの知識を身につけることで、面接でのコミュニケーションに自信を持ち、より良い印象を与えることができるでしょう。

「貴社」と「御社」の違いは何?

「貴社」と「御社」の違いは何?

「貴社」と「御社」は、どちらも相手の会社を敬意を込めて指す言葉ですが、その使用場面や意味合いには微妙な違いがあります。

「貴社」と「御社」の意味合いの違い

まずは、「貴社」と「御社」の意味合い・ニュアンスの違いについて見ていきましょう。

貴社

まず、「貴社」は「あなたの会社」という意味で、より格式高い表現とされています。

主に文書や正式な場面で使用されることが多く、特に初対面や重要な商談などの場面で適しています。

御社

一方、「御社」は「貴社」よりもやや親しみやすい表現で、口頭でのコミュニケーションや、ある程度関係が構築された相手との会話で使われることが多いです。

「貴社」と「御社」の使用場面の違い

使用場面の違いを具体的に見てみましょう。

初めての面接や企業説明ではどちらで呼びますか?

正解は・・・「貴社」を利用します。
「貴社」を利用することで、相手への敬意と自身の礼儀正しさをアピールできます。

インターンシップではどちらで呼びますか?

正解は・・・「御社」を利用します。
「御社」を利用することで、親しみやすさと適度な距離感を表現することができます。

ただし、これらの使い分けは絶対的なものではありません

業界や企業の文化、面接官の年齢や立場によっても適切な使用が変わる可能性があります。

そのため、状況を見極めながら柔軟に対応することが重要です。

次のセクションでは、「貴社」と「御社」それぞれの正しい使い方について、より詳しく解説していきます。

面接での「貴社」の正しい使い方

面接での「貴社」の正しい使い方

面接において「貴社」を適切に使用することは、相手への敬意を示すとともに、自身のビジネスマナーの理解度をアピールする良い機会となります。

「貴社」を利用する場面

「貴社」の適切な使用例としては、以下のようなものが挙げられます。

「貴社」を面接で使用する場面
  • 自己紹介
    「本日は貴社の面接にお呼びいただき、誠にありがとうございます。」
  • 志望動機を述べる
    「貴社の革新的な技術開発に強く惹かれ、応募させて頂きました。」
  • 質問への回答
    「貴社の企業理念に共感し、私も貢献したいと考えております。」

これらの例からわかるように、「貴社」は特に面接の冒頭や、重要なポイントを強調したい場面で効果的に使用できます。

「貴社」を利用する際の注意点

ただし、使用する際には以下の点に注意が必要です。

「貴社」を利用する際の注意点
  • 同じ文章や短い会話の中で何度も「貴社」を繰り返す
    かえって不自然に聞こえる可能性がある
  • 単に「会社」と言えば十分な場面で「貴社」を利用する
    過剰な敬意と受け取られる可能性がある
  • 面接中に「貴社」と「御社」を混在させる
    言葉に迷いがあるように見える可能性がある

また、「貴社」は主に書面や正式な場面で使用されることが多いため、カジュアルな雰囲気の面接や、若い面接官との対話では「御社」の方が適している場合もあります

面接での「御社」の正しい使い方

面接での「御社」の正しい使い方

「御社」は「貴社」よりもやや柔らかい印象を与える言葉で、面接においても幅広く使用されています。

特に、口頭でのコミュニケーションや、比較的カジュアルな雰囲気の面接で適しています。

「御社」を利用する場面

「御社」の適切な使用例は以下のようなものがあります。

「御社」を面接で利用する場面
  • 企業の特徴について言及する
    「御社の強みは、顧客第一の姿勢にあると理解しています。」
  • 将来のビジョンを語る
    「御社で経験を積み、将来的には海外事業の展開に携わりたいと考えています。」
  • 質問をする
    「御社の新卒採用における研修制度について、詳しくお聞かせいただけますか?」

これらの例から分かるように、「御社」は面接全体を通じて自然に使用できる表現です。

特に、自分の考えや希望を述べる際に用いることで、相手の会社への敬意を示しつつ、親しみやすさも演出できます。

「御社」を利用する際の注意点

ただし、「御社」を使用する際にも注意点があります。

「御社」を利用する際の注意点
  • 読み方に気を付ける
    「おんしゃ」が正しい読み方ですので、「ごしゃ」などと言わないよう注意する
  • 使い過ぎない
    頻繁に使用すると、かえってぎこちなく聞こえる可能性がある
  • 文脈に応じて省略する
    文脈から明らかな場合は省略することで、自然な会話に繋げる事が可能

また、業界や企業によっては「御社」よりも「貴社」を好む傾向がある場合もあります。

例えば、金融業界や大手企業では「貴社」を使用することが多いため、事前にその企業の文化や傾向を調査しておくことも大切です。

次のセクションでは、「貴社」と「御社」の使い分けのコツについて、より詳しく解説していきます。

「貴社」と「御社」の使い分けのコツ

「貴社」と「御社」の使い分けのコツ

「貴社」と「御社」の適切な使い分けは、面接での印象を大きく左右する重要なポイントです。

ここでは、場面別の使い分けと、業界や企業文化による違いについて詳しく解説します。

利用場面別の使い分け

ここでは、利用場面別に「貴社」と「御社」の使い分けについて解説いたします。

シーン①初対面

初めての面接や企業説明会では、「貴社」を使用することで、相手への敬意と自身の礼儀正しさをアピールできます。

【使用例】
貴社の事業内容に強く興味を持ち、応募させていただきました。」

シーン②2回目以降の面接

2回目以降の面接では、状況に応じて「御社」に切り替えることも考えられます。

これにより、親しみやすさと適度な距離感を表現できます。

【使用例】
「前回の面接で伺った御社の将来ビジョンについて、さらに質問させていただきたいです。」

シーン③文書と口頭の違い

エントリーシートや書類では「貴社」を使用し、面接など口頭のコミュニケーションでは「御社」を使用するという使い分けも効果的です。

【使用例】
エントリーシート:「貴社を志望する理由は、〇〇〇〇です。」
面接:「御社を志望する理由は、〇〇〇〇です。」

シーン④面接官の年齢や立場

面接官が若い場合や、カジュアルな雰囲気の面接では「御社」の方が適している場合があります。

一方、役員面接など重要な場面では「貴社」を使用することで、改まった印象を与えられます。

業界や企業文化による使い分け

業界や企業文化によっても、どちらを利用すべきかというのは異なります。

ここでは代表的な4つをご紹介します。

金融・法律業界

これらの業界では、一般的に「貴社」の使用が好まれる傾向があります。

フォーマルさを重視する文化が根付いているためです。

IT・クリエイティブ業界:

比較的カジュアルな文化が多いこれらの業界では、「御社」の使用が自然な場合が多いです。

ただし、大手企業では「貴社」を使用することもあります

伝統的な大企業

長い歴史を持つ大企業では、「貴社」の使用が好まれることが多いです。

企業の歴史や伝統を尊重する姿勢を示すことができます。

ベンチャー企業

新興のベンチャー企業では、「御社」や場合によっては「皆様の会社」など、よりカジュアルな表現が適している場合があります

これらの使い分けのコツを押さえつつ、事前に企業研究を行い、その企業の文化や雰囲気を把握しておくことが重要です。

適切な使い分けができれば、相手への敬意を示しつつ、自然なコミュニケーションを図ることができるでしょう。

面接官が使う「当社」の意味と使用場面

面接官が使う「当社」の意味と使用場面

面接において、面接官が自社を指して「当社」という言葉を使用することがあります。

この「当社」の意味と使用場面について理解することは、面接官の発言を正確に理解し、適切に応答するために重要です。

「当社」の定義

「当社」は「この会社」「我が社」という意味で、話し手が自分の所属する会社を指す際に使用する言葉です。

「当」という漢字には「この」「その」という意味があり、「当社」は「この会社」を意味します。

面接官が「当社」を使う理由

面接官が「当社」を使用する主な理由は以下の通りです。

「当社」が利用される理由
  • 公平性の表現
    面接という公式の場で、会社を代表して話をする際に適した表現
  • 中立的な立場の維持
    個人的な感情を抑え、会社の代表としての立場を維持することが可能
  • 就活生との適度な距離感の創出
    就活生との間に適度な距離感を作り出すことが可能

「当社」を利用する場面

面接官が「当社」を使用する典型的な場面には、以下のようなものがあります。

「当社」を利用する場面
  • 会社概要の説明
    「当社は創業以来、革新的な技術開発に力を入れてきました。」
  • 企業理念や方針の紹介
    「当社の経営理念は、『顧客満足度の最大化』です。」
  • 採用条件や待遇の説明
    「当社では、新入社員に対して3ヶ月間の研修プログラムを用意しています。」
  • 質問への回答
    「当社の強みは、グローバルなネットワークを活かした迅速な意思決定にあります。」

面接官が「当社」を使用する際、就活生は「貴社」や「御社」を使って応答するのが一般的です。

ただし、面接官の言葉遣いや面接の雰囲気に合わせて、適切に対応することが重要です。

また、面接官が「当社」ではなく「弊社」を使用する場合もあります。次のセクションでは、「弊社」の意味と使用場面について解説します。

面接官が使う「弊社」の意味と使用場面

面接官が使う「弊社」の意味と使用場面

面接の場で、面接官が自社を指して「弊社」という言葉を使用することがあります。

「弊社」の意味と使用場面を理解することは、面接官の意図を正確に把握し、適切なコミュニケーションを図る上で重要です。

「弊社」の定義

「弊社」は「わたくしどもの会社」という意味で、話し手が自分の所属する会社を謙遜して表現する際に使用する言葉です。

「弊」という漢字には「つたない」「よくない」という意味があり、自社を控えめに表現する謙譲語の一つです。

面接官が「弊社」を使う理由

面接官が「弊社」を使用する主な理由は以下の通りです。

「弊社」が利用される理由
  • 謙虚さの表現
    自社を謙虚に表現し、相手に対する配慮を示すことができる
  • ビジネスマナーの遵守
    フォーマルな場面や相手の会社との比較を避ける場合
  • 企業文化の反映
    謙譲表現を重視する企業文化を持つ会社では、「弊社」の使用が一般的になる

「弊社」の利用する場面

面接官が「弊社」を使用する典型的な場面には、以下のようなものがあります。

「弊社」を利用する場面
  • 自社の紹介
    「弊社は小規模ではありますが、独自の技術で業界をリードしています。」
  • 他者との比較を避ける
    「弊社の取り組みはまだ発展途上ですが、日々改善に努めています。」
  • 謝罪や配慮を示す場面
    「弊社の対応が不十分であったことをお詫び申し上げます。」

「当社」と「弊社」の違いと使い分け

「当社」と「弊社」の違いと使い分け

「当社」と「弊社」は、どちらも自社を指す言葉ですが、その使用場面や意図には違いがあります。

「当社」と「弊社」の使い分け
  • ニュアンスの違い
    「当社」は中立的で客観的な表現であるのに対し、「弊社」は謙譲の意味合いを持つ
  • 使用場面の違い
    「当社」は一般的な説明や公式な場面で使用することが多く、「弊社」は相手への配慮や謙虚さを示したい場面で使用されます
  • 企業文化による違い
    伝統的な大企業やフォーマルな業界では「弊社」が好まれる傾向があり、新興企業やカジュアルな業界では「当社」が一般的な場面がある

よくある間違い

よくある間違い

「貴社」「御社」「当社」「弊社」の使用に関して、よくある間違いを紹介します。

「貴社」と「御社」の混在

同じ面接内で「貴社」と「御社」を混在して使用すると、一貫性がないように見えます。

「当社」「弊社」の不適切な使用

就活生が「当社」「弊社」を使用すると、不自然に聞こえる可能性があります。

過剰な使用

「貴社」「御社」を頻繁に使用しすぎると、かえって不自然に聞こえる場合があります。

発音の間違い

「御社」を「ごしゃ」と発音してしまう間違いがよく見られます。

業界や企業文化の無視

企業の特性を考慮せずに言葉を選択すると、相手に違和感を与える可能性があります。

これらの間違いを避け、適切な言葉遣いを心がけることで、面接での印象を向上させることができます。

まとめ

まとめ

面接での「貴社」「御社」「当社」「弊社」の使い分けは、就活生にとって重要なスキルです。

適切な使用は、相手への敬意を示すとともに、自身のビジネスマナーの理解度をアピールする機会となります。

面接成功のための言葉遣いのアドバイスとして、以下の点を心がけましょう:

面接成功のための心得
  • 一貫性を保つ
    面接中は選択した呼称(「貴社」か「御社」)を一貫して使用する。
  • 過剰使用を避ける
    必要以上に使用すると不自然に聞こえる可能性があるため、適度な使用を心がける。
  • 企業研究を行う
    志望企業の文化や業界の特徴を理解し、適切な言葉遣いを選択する。
  • 練習を重ねる
    面接前に十分な練習を行い、自然な言葉遣いができるようにする。

適切な言葉遣いは、単なる形式的なマナーではなく、コミュニケーション能力と相手への配慮を示す重要な要素です。

これらのポイントを意識し、自信を持って面接に臨んでください。

よくある質問(FAQ)

よくある質問(FAQ)
「貴社」と「御社」はどちらがより丁寧な表現ですか?

一般的に「貴社」の方がより格式高く、丁寧な表現とされています。ただし、状況や企業文化によって適切な使用が異なる場合があります。

面接中に「貴社」と「御社」を混在して使っても問題ないですか?

一貫性を保つために、どちらか一方を選んで使用することが望ましいです。混在すると、言葉遣いに迷いがあるように見える可能性があります。

就活生が「当社」や「弊社」を使うのは適切ですか?

基本的に適切ではありません。これらは自社を指す言葉であるため、就活生が使用すると不自然に聞こえる可能性があります。「貴社」か「御社」を使用しましょう。

面接官が「うちの会社」と言った場合、どう対応すべきですか?

面接官のカジュアルな言葉遣いに合わせて、「御社」を使用するのが適切です。ただし、過度にカジュアルにならないよう注意しましょう。

業界によって言葉遣いの傾向は異なりますか?

はい、業界によって言葉遣いの傾向は異なります。例えば、金融業界ではより formal な「貴社」が好まれる傾向がある一方、IT業界では「御社」がより一般的な場合があります。事前に業界や企業の特徴を調査することが重要です。

「御社」の正しい発音は何ですか?

「御社」の正しい発音は「おんしゃ」です。「ごしゃ」と発音するのは誤りですので注意しましょう。

面接で緊張して言葉遣いを間違えてしまった場合、どうすべきですか?

落ち着いて深呼吸し、謝罪して訂正するのが良いでしょう。例えば、「申し訳ありません。御社の間違いです。」と言い直すことで、誠実さをアピールできます。

これらの質問と回答を参考に、面接での適切な言葉遣いについて理解を深め、自信を持って臨んでください。

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